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中学入試の問題とフラクタル(フラクタル紹介編)

子どもが最近、規則性の問題をやっていたので...塾の算数で規則性に関連して、中学入試にも登場するフラクタルついて考えてみました。

フラクタル

フラクタルとは

フラクタルというのは、フランスの数学者マンデルブロさんが考えた幾何学の概念で、図形の部分と全体が自己相似になっているもので、再帰構造とも言います。簡単にいうと、同じ操作を何度もくり返してできる図形で、部分構造をみたら全体と同じ構造をしているもののことです。

コッホ曲線や、シェルピンスキーのギャスケットが有名です。

下の図は、ドラゴン曲線を再帰の回数を変えて作成し連続で表示したアニメーションです。*1

Scratch で描いたドラゴン曲線

Scratch で描いたドラゴン曲線

 

Scratch で描いたドラゴン曲線のプログラム

okumuralab.org

中学入試の算数で扱う規則性とフラクタル

小学校入試で扱う規則性は、簡単なパターンマッチが多く基本的ですが、中学入試の算数の規則性の問題は、大人も頭を悩ませるパズルのようで面白い問題が多いと思います。規則性は数の規則性で出題されることが多いですが、少し発展的にすると図形的な考え方を規則性に利用することが多いです。そうすると、フラクタルがでてきます。

ピーターフランクルさんはご著書の中で、中学入試の問題を紹介されていますが、その中で、1993年の調布中学(現・田園調布学園)の問題など、フラクタルを扱う問題を紹介されています。

最近では、2022年の灘中学校の2日めの問題にフラクタルとも関係の深い規則性の問題が出題されています。

 

参考として、田園調布学園の先生は、高校の指導の中でラクタルを扱う事例を紹介されていますので、フラクタルに興味を持った方は、チェックしてみてもいいと思います。

田園調布学園のFacebook の記事(2020年11月)

 

代表的なフラクタル図形

シェルピンスキーの三角形(シェルピンスキーギャスケット)

正三角形から、辺の長さが半分の正三角形を抜くという操作を繰り返すことでできる図形です。下の図は0回、1回、2回、3回この操作を繰り返した図です。この図は、Scratch で書いた線のみの図に彩色したものです。

 

 

シェルピンスキーカーペット

シェルピンスキーの三角形の正方形版です。オリジナルの絵は描けてないので、Wikiディアにリンクしておきます。

ja.wikipedia.org

コッホ曲線

辺を3等分し、分割した2点を頂点とする正三角形を作る操作を無限に繰り返すことによって得られる図形です。直線の組み合わせて作った線ですが、操作の回数が増えるとかなり複雑な線になるためか、曲線と呼ばれています*2。次のアニメは、Scratch で 0回から8回まで操作したコッホ曲線を描き並べて作成したものです。

単純なコッホ曲線

コッホ曲線

Scratch で書いたコッホ曲線のプログラム

スノーフレーク

スノーフレークはコッホ曲線の中まで、線分からではなく正三角形からはじめてできる図形です。コッホ曲線と違って、多角形になっているので、辺の長さだけでなく面積も求めることができるので、問題を作りやすいです。

スノーフレーク

スノーフレーク

 

スノーフレークのプログラム*3

パスカルの三角形

フラクタル図形ではないですが、規則的な数から作る図形としてパスカルの三角形は有名で、古くからパズルや研究の題材になってきました。

パスカルの三角形は、右下の図のようになもので 1行目に1を置き、2行目以降は左右の端が1でそれ以外は右上と左上の数を足したものを置くという単純な操作で作る三角形です。

これを、プログラムや表計算ソフトで書くときは、合理的に、左寄せで書くので真ん中の図のように書かれる場合もあります。また、テストで出題される場合は、左の図のように四角く切り取られていて、規則性が見つけにくいように加工がしてある場合もあります。

二等辺三角形の形に書くと見やすいものが、2番目の図のように直角三角形レイアウトされるとやや見にくくなり、少し情報をカットして、正方形にレイアウトすると、パスカルの三角形と少しだけ結びつけにくくなってしまうと思いませんか?

  

パスカルの三角形とシェルピンスキーのギャスケット

パスカルの三角形を表計算そうとで書くと、次のような感じになります。

表計算ソフトでかいたパスカルの三角形

表計算ソフトでかいたパスカルの三角形

この三角形の数字のうち奇数のみ色をつけてみましょう。

奇数のみ色をつけたパスカルの三角形

奇数のみ色をつけたパスカルの三角形

マスが大きくてまた、直角三角形になるので、少し分かりにくいですが、大きい直角三角形の中に相似になる直角三角形ができているくり返し構造になっていることがわかるでしょうか。

これを、底角を下にして正三角形のように配置するとシェルピンスキーの三角形のようになります。

 x x x  x x x  x x x 

同じように5で割り切れないものに色をつけると以下のようになります。

5で割り切れない数を塗りつぶしたパスカルの三角形

5で割り切れない数を塗りつぶしたパスカルの三角形

こちらはシェルピンスキーの三角形とは違いますが、元の三角形と相似な三角形が何度も出てきますね。

パスカルの三角形は、以前紹介したように、フィボナッチ数とも関係しているので、いろいろ遊んでみてください。

Enzensberger の数の悪魔(The Number Devil)にも紹介されています。

*1:ドラゴン曲線の作成にあたっては、奥村 晴彦先生がご自身の著書『[改訂新版]C言語による標準アルゴリズム事典』 p.200 に掲載されているアルゴリズムを Python で描く方法を紹介されているページに掲載されているプログラムをもとに作成しました。

*2:本当の意味では曲線ではありません。

*3:「Python 3.6 フラクタルの描き方 第1巻」フラクタル図形へのいざない(白井豊・著)に掲載されているフラクタル図形作成のプログラムをScratch版に書き直したものです。